インタビュー:秋葉原系の“萌え”、原宿系の“KAWAII”とフェチを混合させた最強アーティスト、口枷屋モイラ【第ニ弾】

10.August.2016 | FASHION / SPOT

「セーラースク水」や「アヒル式口枷Piyoco」などで注目を浴びる類を見ない写真家でデザイナーである口枷屋モイラ。秋葉原の「萌え」、原宿の「カワイイ」にフェティッシュを混ぜ込むという前代未聞の組み合わせに我々の心は見事奪われ、MOSHI MOSHI NIPPONは早速彼女とのインタビューに駆けつけた次第である。昨日公開した第一弾に続き、本日は第二弾が公開!今回は彼女の気になる私生活に迫ります。


この間、夢のことをツイートしていたと思うんですけど。

夢、結構見るんですよ。しかもフルカラーで、覚えているんです、全部。

 

とても強烈な夢を見てるのでは、と勝手に推測しておりまして、ここ最近で最も面白かった夢を教えてください。

なんだろう?(笑)大体ツイッターに書いてるんです。夢って結構すぐ忘れちゃうと思うんですけど、私は起きてすぐツイッターを開いて、メモみたいに残しています。ほかの人からすると「創作じゃないの?」と思われるような夢をよく見るんです。暑いとホラーを見ますね。そういえばこの前見たのは、すごい格好良いカブトムシを捕まえる夢でした(大きめのメイクポーチくらいのサイズ)。タマムシみたいで、虹色で、柄がロココ調なんです。ベルサイユ宮殿みたいな。古い日本のおうちのふすまを開けたら、着物の襦袢がいっぱい出てきて、その中にいたんです。めっちゃ綺麗、みたいな(笑)

 

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活字好きと聞いたんですが、モイラさんが外国人にオススメしたい日本の小説、もしくは漫画を教えてください!

今アツいのは、「ゴールデンカムイ」という漫画です。北海道のアイヌたちのお話で、金塊を探すお話です。7巻まで出ていて、今勢いがあるところなんです。もうすぐ8巻が出るのかな?熊が襲ってきたりして、すごく面白いです。いわゆるハンティングをして、動物を食べるんです。グルメ漫画って流行ったじゃないですか?それの狩猟版みたいな(笑)ストーリーとグルメと交互に出てきます。鹿とかカワウソとかも出てきますね。あとはなんだろう?一応私のモイラという名前のもとになった小説があるんですけれど。森鴎外の娘さんの森茉莉が書いた「甘い蜜の部屋」。結構分厚いんですけど、すごく好きな作品でそこから名前をとりました。

 

「モイラ」という子が…

主人公なんです。本当は漢字で「藻羅」と書いてすごく読みづらいんですが(笑)キャラが魔性の少女で、話自体はすごく起承転結があるお話ではないんですけど、耽美なお話です。お屋敷に住んでいるモイラとお父さんとたくさんの男性が出てきて、みんな彼女に魅了されるんです。

 

とても魅力的な女性なんですね。

魅力的ですね。でも何かをするわけでもなく魅力的、という変わったキャラ付けなんです。家の描写とか、当時の昭和、大正の風景が出てきますね。

 

モイラさんの中でいま日本・東京で最もアツいものはなんですか?

周りではフリースタイルのラップがジワジワと流行ってます。私はやらないんですけど、テレビの番組があって、周りがみんな見ている「フリースタイルダンジョン」という番組がアツいですね。

周囲の友達も高確率で見てます。こちらの番組に出演されているDOTAMAさんというラッパーさんが好きで、DOTAMAさんがきっかけで見始めました。

最近イチオシなのは、「橋本ルルちゃんというドール着ぐるみ(ドーラー)のモデルさんです。ドーラーとはドール面をつけ全身をタイツなどで覆い、キャラクターになりきる文化で、もともとは男性の方が多いジャンルなんですが、最近は女性が増えています。ルルちゃんも女の子なのですが、一番の特徴は球体関節人形に見えるところですね。元々のドーラーさんたちが一分の一のフィギュアであれば、ルルちゃんは一分の一の球体関節人形に見えるんです。今までになかった発想ですよね。ドーラーさんたちは「ワンダーフェスティバル」という海洋堂さん主催のフィギュア即売会などに来られることが多いです。先日日曜日にも沢山お見かけしました。ルルちゃんのドール面を作られたぬこパンさんもワンフェスに出展されています。

 

ワンフェスでは参加者の方がオリジナルの造形物を販売しているんですね。

そうです。その中でドールのお面を売っているところがあって。ぬこパンさんのドール面はマツコデラックスさんの番組で紹介されたりと、ジワジワとドーラー文化が浸透している気がします。

 

新しいトレンドのようですね。

ドーラー自体は昔から存在していましたね。ただほとんど男性だったので、女性が着るようになったという点では新しいと思います。すでに桃知みなみさんというアイドルの方がおられて女性のドーラさんとしてとても有名だと思います。イベントなどで何度かご一緒しているんですが、素顔がわからずいつもご挨拶しそびれてしまいます(笑)ドーラー文化は日本ならではだと思っています。アニメ顔であることが多く、等身バランスも下がるので一般受けは難しいかもしれませんがドール面をつけるだけで自分の理想の顔になれるということは新しい価値観だと思います。

 

そうしたらフリースタイルダンジョンとサバゲーとドーラーですね。

すみません、まとまりがないんですけど。(笑)情報過多の時代では取捨選択が非常に重要だと思うので、自分で独自のアンテナを張って自分が面白いなと思う情報をとにかく沢山集めています。ここ数年、本来サブカル、アングラと呼ばれていた文化が衰退しているように感じて危機感を感じています。本来のサブカル・アングラ文化は一般受けのいない母数が少ない(=あまり商業的ではない)文化だったと思っています。現在はその中でわかりやすい文化が磨き上げられてクールジャパンになって商業化しているように思います。ドンキホーテなどに衣装が溢れかえっている今、コスプレが一般的な趣味になった現在はやはり新しさは減ってきています。そんな中で、進化を遂げたドーラー文化はコスプレの先を行っているように思い、とても新鮮に感じ興味深いです。

 

最後に今後予定している活動についてお聞かせください。

実現前の企画書を沢山持っているので、一つづつ片付けていきたいな、というのがあります。今まで年に10回くらいイベントに出ていて、毎回新刊を作ったりしていたんですけど、忙しくなっちゃうのでそれは一旦置いておいて、フェティッシュに限定せず自分の作りたいものを作っていきたいなと思っています。基本的にアクセサリーとか、イラストとか、紙の媒体ですね。あとはむっちりの啓蒙活動をしていきたいなと思っていますね(笑)今までは「口枷屋モイラ」という名義で写真やフェティッシュの枠の中だけで活動していたのですが、思いつくアイデアはその枠の中だけでは収まりきらないことに気がついたので、2015年にMOIRA DESIGNという大きな活動名義を作りました。作りたいジャンル毎にブランドを作るスタイルに落ち着きました。でも一人で作っているので、いわゆる普通の服のブランドみたいにポンポン毎シーズン出せないので。あくまで自分の欲しいもの、世界にひとつしかないだろうというものを作っていきたいかな、と思っています。

 

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下記写真はモイラさんが秋葉原に来た時にはよく行かれる神田明神にて。アニメ「ラブライブ!」の聖地だそうで、見慣れている神社よりポップな装飾がチラホラ見受けられた。

 

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「アイスクリームも売ってるんですよ〜」

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爆発的人気を誇るアニメ「ラブライブ!」のとあるシーンにこの階段が使われているらしく、シーンを再現して駆け上がるファンもいるのだと丁寧に説明してくれました。

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Photos by William Galopin (ウィリアム・ガロピン)

【プロフィール】
口枷屋モイラ(くちかせや・もいら)フォトグラファー/デザイナー
2003年より「Nerd&Fetish」をコンセプトにしたセルフポートレイトを制作。
個展開催を中心に、コミックマーケットなどで写真集のリリースも行っている。
ファッションブランド「SchoolFiction」、「mekemonia」のデザイナー。
代表作:「アヒル式口枷Piyoco」「フォークリボンチョーカー」「サイリウムホルスター」「メイドスク水」
Web:http://selfer.net/moira/ Twitter:@mekemon

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