町家の並ぶ路地一体を旅館へリノベーション「Nazuna 京都 椿通」開業

18.June.2020 | SPOT

明治時代に建てられた町家が並ぶ路地一体をリノベーションした、全23棟の客室と2つのレストランで構成される旅館「Nazuna 京都 椿通」が開業した。株式会社Nazunaと株式会社Kirakuは共同で伝統的建造物を利活用した宿の企画・運営に取り組んでおり、「Nazuna 京都 椿通」は京都の町家群全体を改修し、飲食機能と宿泊機能を備えた街へと生まれ変わらせる今までにない新たな試みとなる。

四条大宮付近の一角にある「Nazuna 京都 椿通」は、築110年以上の京町家が並ぶ1,400平米のL字型路地一体を宿とレストランに改修した、かつてないスケールの町家再生プロジェクト。
奥行のある京都らしい造りが印象的なレセプション棟を抜けると、そこには外の世界から隔離された、花街の世界を彷彿とさせる街並みが広がる。石畳が敷かれた路地には夕暮れと共に提灯や置き行灯が灯り、ゲストを艶やかで幻想的な空間へと誘う。

 

全室半露天風呂付き、他のゲストとの接触の少ない一棟貸切型のコンセプトルーム

23の客室は、京都の自然美をテーマとした「TAKE」「MIZU」「IWA」「HANA」「HA」の5つのカテゴリーから選ぶことができる。また、それぞれの客室は独立した町家のため、一棟貸切型での滞在に。レセプション棟と客室の間の路地は開放的な屋外となり、敷地内では他のゲストとの接触を最小限に留めて移動することができる。

 

重森千靑氏設計のモダンな石庭がお客様をお迎えするレセプション棟

椿通を訪れて最初に目にするレセプション棟1階では、作庭家の重森千靑氏が設計した、伝統とモダンが融合した石庭がゲストを迎える。重森氏は東福寺方丈庭園などを手掛けた日本を代表する作庭家の重森三玲氏を祖父にもち、自身も東福寺塔頭 一華院や松尾大社など国内外で数々の作品を手掛けている。

 

レセプション棟2階には快適なラウンジスペースを設置。チェックイン後のおもてなしとして、京都府和束町で宇治茶の生産・加工・販売を手掛ける「d:matcha」のお茶とお菓子を提供する。畑や栽培方法による味の違いを楽しめる宇治茶の飲み比べなど、宇治茶をより深く知る体験も。また、ラウンジはゲストにフリードリンクやアルコールと共に寛げるスペースとして、深夜時間を除き自由に使うことができる。

 

2つのレストランで特色ある食体験を

「椿通」内のどこかに存在する秘密のドアの向こうにあるのは、「ミシュランガイド京都・大阪 2020」で三ツ星を獲得した割烹「祇園さゝ木」の主人である佐々木浩氏と、MBSグループの食事業会社「株式会社TOROMI PRODUCE」がプロデュースする6席限定の秘密のシェフズテーブル「q」。佐々木氏をはじめ国内の一流シェフが入れ替わりで腕を振るまう。「q」は7月2日に本格オープン予定で、問い合わせはmail@toromi.co.jpにて受付中。家族や友人グループ等での貸切利用も可能だ。料理人の美しい所作を目前に、「q」でしか体験できないスペシャルコースを楽しんでほしい。

また、「和牛料亭 bungo」では厳選した国産和牛を最高の状態で食べられるよう趣向を凝らしたコース料理を提供。横並びのカウンター席に加え、2~8名で利用できる大小さまざまな半個室・個室を7室用意しており、プライベート感の高い空間で最高品質の和牛を楽しむことができる。開業時期については現在調整中。

 

町屋郡全体を楽しむことができる「Nazuna 京都 椿通」で新しい京都を体験しよう。

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    ©BT21

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    「五楽」バスルーム

    「七楽」バスルーム

        10軒の町家からなる当施設は、ホテルでありながらそれぞれが独立した京町家でもあり、「十室の愉しみ」をコンセプトに、全室が異なる設えとなっている。  

    サロン全景

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