世界文化遺産「富岡製糸場」で開催される市川海老蔵歌舞伎公演のライブ配信決定

10.October.2020 | SPOT

世界文化遺産「富岡製糸場」を舞台に、歌舞伎界を代表する名優・市川海老蔵丈による特別公演の開催が決定した。

 

世界文化遺産「富岡製糸場」の国宝「西置繭所(にしおきまゆじょ)」が保存整備工事を終え、十月に本格オープンすることを記念する特別公演。古くから祝いの場で演じられた「寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)」と、海老蔵氏の名作「男伊達花廓(おとこだてはなのよしわら)」を演じる。

今回は、本公演の模様のオンラインライブ配信が決定した。
世界文化遺産の歴史的空間と古典芸能がコラボレーションする一夜限りのスペシャル公演が自宅で楽しめるまたとない機会だ。公演の入場券も残席僅かとなっているようなので、実際の公演を見たい人は急いでご予約を。

RELATED ENTRIES

  • 江戸時代の芝居茶屋のもてなしを現代に再現するプログラム「新春歌舞伎滞在」が星のや東京 にて開催

    08.January.2023 | SPOT

    東京・大手町の日本旅館「星のや東京」は、2023年1月5日(木)~7日(土)の3日間限定で、1泊2日の滞在プログラム「新春歌舞伎滞在」を開催する。江戸に暮らす人々は、新年に芝居茶屋のもてなしと共に歌舞伎鑑賞を楽しんでいた。本プログラムでは、歌舞伎にちなんだ室礼が施されたお茶の間ラウンジで、花びら餅や蕎麦に見立てた酒肴を味わうなど、新年を寿ぐ華やかなひとときを過ごすことができる。

     

    江戸に暮らす人々にとって新年の楽しみの一つに歌舞伎観賞があり、粋な過ごし方でもあった。その楽しみ方を支えたのが芝居茶屋だ。観劇チケットの手配に加え、筋書やお茶、菓子、幕の内弁当、酒肴の提供など、至れり尽くせりのサービスで人々を喜ばせていた(*1)。
    *1:富澤慶秀・藤田洋監(2012)『最新歌舞伎大辞典』柏書房

     

    新春の芝居茶屋を表現した空間で、観劇前の一服

    宿泊者が居間のようにくつろげる「お茶の間ラウンジ」を、新春の芝居茶屋をイメージして設えた。定式幕を背景に、押隈や浮世絵、歌舞伎の演目にちなんだ扇を飾り、新年の華やぎを演出する。この特別な室礼で提供するのは、花びら餅と抹茶。長寿延命を願って大根や餅など固いものを食べる宮中の正月行事「歯固めの義」が花びら餅の原点で、江戸時代に、丸餅に紅色に染めた菱餅を重ねた菱葩(ひしはなびら)の形になったとされている。牛蒡(ごぼう)の香りと白味噌餡の甘味、羽二重餅の柔らかな食感が特徴だ。用意された筋書きを読みながら、観劇前のゆったりしたひとときを過ごすことができる。

    蕎麦に見立てたモンブランやデザートワインで、観賞の余韻に浸る

    江戸時代の芝居茶屋では、酒肴や水菓子などが次々に供されていた。本プログラムでは、そうした芝居茶屋のおもてなしに倣い、星のや東京総料理長・浜田統之(のりゆき)監修の酒肴とワインが提供される。「宴遊(えんゆう)日記別録」の記述によると、江戸時代、芝居鑑賞後には夜餉(よるげ)として蕎麦が出されていた。そこから着想を得て考えられたのが、蕎麦に見立てたモンブランとデザートワインのペアリング。江戸漆器の蒸篭(せいろ)で提供されるモンブランには、和栗のペーストが使用され、中にはジェノワーズ(スポンジ生地)、クレームシャンティ、栗の甘露煮が忍んでいる。さらに、豆皿に添えて提供されるのは、蕎麦の薬味に見立てた「七味のメレンゲ」、「生姜のパート・ド・フリュイ」、「山葵のプラリーヌ」。実際の蕎麦の薬味のように、モンブランと一緒に食べることで味に変化が生まれる。これらとペアリングさせるのは、甘味とシャルドネの酸味のバランスが良い貴腐ワイン。樽で熟成された、ほのかな甘く香ばしい香りが特徴で、モンブランの味わいに深みを与える。

    江戸情緒を感じてお参りをしながら、人力車で歌舞伎座へ

    江戸情緒を感じられるコースで歌舞伎座へ向かう。日本橋エリアを通り、はじめに訪れるのは、「福徳神社」。徳川秀忠(ひでただ)が1614年の正月に参詣し、「福徳とはまことにめでたい神号である」と称賛したとされている。続いて訪れる「宝童稲荷神社」は、江戸時代に徳川家の跡継ぎの成長を守るために江戸城内に祀られていた神社。子育てや縁結び、商売繁盛にも利益があるといわれ、現在も多くの信仰を集めている。東京の歴史や地理に詳しい車夫から説明を聞きながら、徒歩よりも高い目線で東京の街を眺める、優雅な時間が提供される。また、人力車での散策をより楽しめるよう、希望者には、鮫小紋や万筋(まんすじ)の江戸小紋、華やかな訪問着など、好みに応じた着物が貸し出される(別料金)。江戸小紋は、武士の礼装「裃(かみしも)」に用いられたのが初めとされ、無地にはない、やわらかな美しさが特徴。おめでたい宝尽くしや歌舞伎にちなんだ柄の帯、五嶋紐(ごとうひも)の帯締めなどをコーディネートし、華やかながらも粋な装いで、芝居観劇を楽しむことができる。

    ここでしか味わえない芝居茶屋のおもてなしを堪能してみては?

  • 世界遺産「高野・熊野夢舞台」コンサート目前、尺八奏者・辻本好美が語る尺八の魅力

    20.October.2022 | MUSIC / SPOT

    毎年、世界遺産の地を舞台に開催している世界遺産「高野・熊野夢舞台」。

    今年は、2022年10月22日(土)13時30分より、来年「弘法大師空海御誕生1250年」となる高野山のダイヤモンドイヤーのキックオフイベントとして、橋本市出身の尺八奏者である辻本好美さんが高野山壇上伽藍 金堂北側にてコンサートを開催する。

     

    そして今回、ダイヤモンドイヤーを飾るコンサートにて尺八を演奏する辻本好美さんにインタビューを行った。

     

     

    −尺八を始めたきっかけを教えて下さい。

    私の父親は尺八の事が大好で、そのおかげで尺八がある、尺八の音が聞こえる日常が当たり前で、それがきっかけです。

     

     

    −尺八の魅力はどういったところですか?

    尺八は音色が魅力だと思っています。

    「一音成仏」という言葉があるほど、一音に全てを込める精神性を持っています。

    また、他の楽器よりも音色の個人差が分かりやすかったり、音色にその人の性格が表れていたりするのも面白いです。

     

     

    −これまで色々な国で尺八の演奏をされてきたと伺いました。海外と日本で、尺八の演奏に対する観客の反応の違いはありますか?

    尺八の古典の独奏曲を演奏した時の印象的なエピソードがあるのですが、古典曲は所謂〝侘び寂び〟を感じるようなもので、盛り上がるような派手な曲調のものではありません。

    その曲を日本で演奏すると、曲が終わったら拍手、というよくある流れになりますが、とある南米で演奏をした時、曲が終わった途端「ブラボー!」の歓声と共にスタンディングオベーションが起きたことがあります。それが日本では考えられない反応だったので、その時のことを今でも強烈に覚えています。

     

     −今までコンサートを行った中で印象的な国、また、今後行ってみたい国はありますか?

     今まで行ったどの国も良い思い出ばかりなのですが、1番印象的な国は、「音楽って素晴らしい!」と強烈に思う経験が出来たキューバです。

    行ってみたい国はブルガリアにモロッコにアルメニアにウガンダに、、、行ったことがない国には全部行ってみたいので決められないですね(笑)

     

    高野山の近く、橋本市の出身だと伺いました。世界遺産である、高野山でコンサートをすると聞いた時はどんなお気持ちでしたか? 

     純粋に嬉しかったです。

    個人的に昔から高野山が好きで、小さい頃からよく訪れていました。その場所で演奏が出来るというのは喜びです。

     

    −高野山にまつわる思い出があれば教えて下さい。

    高野山には年に少なくとも3〜4回は行っており、思い出とはまた違う回答になってしまうかもしれませんが、高野山に行って、精進料理を食べて、高野山を見て回って、麩饅頭や胡麻豆腐をお土産に買って帰る、という毎回の時間をとても気に入っております。

     

    −オススメしたい地元の食べ物や、観光スポットはありますか?

     和歌山はフルーツがとても美味しいですが、私の地元の方は柿の産地です。とっても美味しくて皆に食べてもらいたいです。

    世界遺産の高野山、熊野古道は本当に素晴らしくて世界に誇りますが、それ以外だとアドベンチャーワールドを推したいです!自由に動きまわる可愛らしいパンダ達にイルカのショーにとっても充実していて、全国から来てもらいたい施設です!

     

    −最後にMOSHI MOSHI NIPPONの読者へメッセージをお願いします。

     日本には素晴らしい場所、文化がたくさん残っており、日本の伝統楽器〝尺八〟もその一つです。

    私はその尺八を少しでも身近な存在に感じてもらいたいたく活動していますので、是非皆さんも尺八を聞く機会があれば足を運んでみてくださいね。

    尺八の魅力を世界に発信する辻本好美さんの更なる活躍から目が離せない。

     

  • 世界遺産「高野・熊野夢舞台」コンサート開催決定!

    25.August.2022 | MUSIC / SPOT

    毎年、世界遺産の地を舞台に開催している世界遺産「高野・熊野夢舞台」。

    本年は、ダイヤモンドイヤーのキックオフイベントとして、来年「弘法大師空海御誕生1250年」となる高野山で、橋本市出身の尺八奏者である辻本 好美さんを迎え、コンサートを開催します。また、コンサート開催を契機に、各種メディアを通じ、当地域の魅力を広く情報発信します。

     

    日時:令和4年10月22日(土) 13時30分開演

    会場:高野山壇上伽藍 金堂北側

     

    内容:

    【第一部】 地元小学生によるコーラスなど

     

    【第二部】 トークセッション

    出演者:

    藪 邦彦(総本山金剛峯寺高野山執務公室長)

    辻本 好美(尺八奏者)

     

    【第三部】 コンサート

    出演者:辻本 好美(尺八奏者)

    ※パーカッション、ギター、キーボードとのセッション

     

    <観覧者募集について>

    350名様をご招待!!

    ※応募者多数の場合は抽選となります

    ※オンラインによるライブ配信もあり

     

    応募期間:8月23日(火)正午から9月26日(月)まで

    ※はがきの場合:9月26日(月)消印有効 ,専用WEBサイトの場合:9月26日(月)23時59分まで有効

     

    応募方法:

    (1)はがき

    送付先・・・〒640-8577 和歌山市湊本町3-3 和歌山放送内『夢舞台コンサート』係

    記入事項・・・①郵便番号 ②住所 ③氏名(ふりがな) ④年齢 ⑤電話番号 ⑥入場希望人数(1人又は2人)

     

    (2)専用WEBサイト

    専用WEBサイト内の申込フォームからお申込みください。

    URL:https://yume.wbs.co.jp/

     

    留意事項

    (1)記載事項に不備のあるものは無効となります。

    (2)お申込みは、お一人につき1回までとします。

    (3)応募者多数の場合は抽選となります。当選者の発表は、整理券の発送をもってかえさせていただきます。

    (4)お申し込み時にいただいた個人情報は、今回のコンサートに関する業務以外には使用いたしません。

     

    (参考)開催実績

    平成27年度 島谷ひとみ(高野山壇上伽藍)

    平成28年度 元ちとせ(熊野那智大社境内)

    平成29年度  ※台風接近に伴い中止

    平成30年度 クミコ(熊野本宮大社 旧社地大斎原)

    令和元年度 May J.(熊野速玉大社拝殿前)

    令和2年度  ※新型コロナウイルス感染拡大により中止

    令和3年度  小柳ゆき(熊野那智大社境内)

     

    ■出演者プロフィール

    ◆ 藪 邦彦(やぶ ほうげん)/総本山金剛峯寺高野山執務公室長

    ・1993年(平成5年) 高野山大学卒業

    ・2011年(平成23年)に、切幡寺住職に就任し、現在に至る。

     ※切幡寺【福岡県】・篠栗八十八ヶ所霊場 第十番札所

    ・2021年(令和3年)に、総本山金剛峯寺執行長公室長、

     高野山真言宗宗務総長公室長、

     宗祖弘法大師御誕生1250年記念大法会事務局長に就任し、

     現在に至る。