ホテルニューオータニは、2017年10月14日に新しいコンセプトの客室「新江戸シングル」ルームをオープンした。2020年に向け訪日外国人が伸長し、日本らしい文化体験が求められる中、江戸の伝統文化と日本が世界に誇る最新技術を融合した新しい体験を実現する。

ホテルニューオータニ日本庭園は、トリップアドバイザー「行って良かった！ 観光スポットランキング2016」で京都の桂離宮に次ぐ6位に加え、今年発表された「東京のオアシス10選」にも選ばれた。戦国武将として活躍した加藤清正の下屋敷、井伊家中屋敷、伏見宮邸と、400年余り続く由緒正しき東京名園だ。

見どころは、泉が湧くパワースポットとも言われる1万坪の庭園内の往古を偲ぶ石灯篭の他、英国エリザベス女王戴冠式に出席された皇太子殿下（当時）の帰朝祝賀茶会用に数寄屋師 三代目木村清兵衛が建てた茶室など。

夜間は世界的な照明デザイナー石井幹子氏が「日本の灯り文化を十分に表現できるよう、光と影といった陰影のグラデーションや四季折々の演出にも力を入れ、ホテルを訪れる諸外国のお客さまに、歴史ある日本庭園を見ていただきたい」と、おもてなしの心をテーマに監修したライトアップも部屋から楽しむことができる。

外国人の観光客に人気なのは、観光地巡りや買い物、食文化体験に加え、温泉など日本のお風呂体験。

日本が誇るヒノキ風呂では、清々しい香りと優しい肌触りで身体の芯まで温まる極上の癒しを体感できる。更に、釜炊き製法でつくられ、頭から足先まで洗える高品質な無添加の石鹸や豆絞りの手ぬぐいなどで、日本の伝統的なお風呂文化を満喫。ベッドルームと一体化したバスルームからはベッド越しに臨む窓外の日本庭園や東宮御所の緑がより清々しく感じられるほか、ベッドルームでもヒノキの香りが安らぎを育んでくれる。

日本のお風呂文化とも言え、食文化も体験できるのが「風呂上りの一杯」。シェフソムリエがこの客室のために、全国の蔵元から厳選した日本酒とおかきを無料で提供。酒は第1弾として「純米吟醸 八海山」をセレクト。米国で注目されるワインと蒸留酒の品評会「Ultimate Beverage Challenge 2017」で、100点中94点の「Finalist」を受賞している、外国人にも評価の高い注目の日本酒だ。

茶室に小宇宙をみる茶道や、器の中に自然を表現する盆栽に代表されるように、日本人は古くから限られた空間にこそ完璧さを追求してきた。1室26平米の『新江戸シングル』が提唱するのは、単に空間が広いことが豊かさや便利さと比例するのではなく、限られた空間に必要なものが揃うこと、使い勝手が良いことこそが真の快適さをもたらすというコンセプト。京都在住の日本人デザイナーにより、日本古来の文様を図案化したテキスタイルや行灯をイメージした照明などを配しながら、設計された。

江戸屋敷跡で和風呂体験を満喫しよう。