ASIAN KUNG-FU GENERATION、新曲MV2本を同時公開

27.December.2018 | MUSIC

ASIAN KUNG-FU GENERATIONの新曲「モータープール」「レインボーフラッグ」が使用された、株式会社コエのオーディション最終選考作品が、YouTubeにて2本同時公開された。

 

「モータープール」「レインボーフラッグ」は、12月5日発売のASIAN KUNG-FU GENERATIONの新作アルバム「ホームタウン」の収録曲。これらのMVの制作に当たっては株式会社コエが実施しているクリエイターオーディションの選考に残った新人映像作家が監督を担当。オーディションの特設サイトでは第1弾としてアルバムの収録曲「UCLA」のMVが公開されていた。

 

モータープール

 

「モータープール」の監督を務めた榎園乃梨恵は「思いや人など大切であればあるほどうまくいかない時全部壊したくなる。ひたすら自問自答繰り返しぐるぐるぐるぐる深く考えるとじきにまた大切なのは何かみえてきて陰を陽に変える。勇ましい雄叫びか負け犬の遠吠えか同じ「吠える」という行動だけれど理由は違う。この曲を聴いた時にどちらも含んでいるように感じその一旦立ち止まる「間の時」を描けたらと思い作りました。」とコメント。

 

レインボーフラッグ

 

「レインボーフラッグ」の監督・久間木達朗は「さまざまなライフスタイルを持つ人たちが、みんなでひたすら大縄跳びをするビデオです。飛んだり跳ねたり引っかかったりしながらも、自分らしく強く生きる人たちを応援する、この歌が持つメッセージを映像で表現しました。ぜひご覧ください。」と、映像に込めた自身の思いを語っている。

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    取材・文 阿刀 “DA” 大志

     

    後編はこちら:【MMNインタビュー:後編】「バンドを組んだときから海外でやってみたいと思ってたけど、まさか地球の裏側まで届くとは思ってもなかった」

     

    ――3年半ぶりのフルアルバム「ホームタウン」がリリースされますが、今作を制作するにあたって、この3年半という時間はどういうものでしたか?

     

    後藤:3年半ぶりとは言え、色々やってたんですけどね。

    喜多: 結成20周年ライブがあったり。

    後藤:でも、バンドの機能を今一度確かめると言うか……例えば、トリビュート盤に参加してみて「アジカンってこういうサウンドになるよね」ってよくわかったり、自分たちは何が得意なのかを改めて確認するための時間だったのかなって感じはしますね。

     

    ――なるほど。今作はこれまでと毛色の異なるものになったと思うんですが、何か制作に影響を与えるような出来事があったんでしょうか。

     

    後藤:一番大きいのは、自分のスタジオをアップデートしたことによる変化ですね。3年ぐらい前に地下室を借りて、そこに機材を運び込んでだんだんアップデートしていったんです。そうすることによって、ここ1年ぐらいでASIAN KUNG-FU GENERATIONのレコーディングやミックスをするような環境が整って、いろんな実験を気兼ねなくやれるようになったり、音を詰めたりするための基地ができたのはすごく大きかったと思います。

     

    ――時間や予算の制約なく、好きなように遊べる時間が増えた。

     

    後藤:そうですね。特にギター録音に関してはかなりいい感じでやれるようになりましたね。みんなでわいわい色んなエフェクターを試したり、すぐにアンプの交換ができたり、マイクも僕が自分で立てたりして。だから、ボーカルとギターは特に影響が大きかったと思います。

     

    ――結成20周年を越えても、新しい環境に身を置くことで新しい発見ってまだまだあるものなんですね。

     

    後藤:どこのスタジオを使うかによってテンションが変わったりすることもあります。いいスタジオだと気持ちが上がってくるし、環境の変化って何をやるにしても一番大きいですね。

     

    ――今作における変化について、喜多さんはどう感じてますか?

     

    喜多:ゴッチ(後藤)がソロをやったり、(伊地知)潔がPHONO TONESっていうバンドをやったりするなかで、「アジカンって何ができるんだろう?」ということをここ数年4人で考えた結果、「自分たちにはこれしかできないし」っていう感じで半分開き直って活動してたんですけど、今作は力の抜けた感じで楽しくできたし、自分たちが元々好きだったポップな仕上がりにできたかなと思います。

     

    ――全体的に90年代のオルタナティブロックを思い起こさせる作品になったと思いますが、その辺りはいかがでしょうか。

     

    喜多:曲作りやアレンジの段階でゴッチからそういうキーワードが出てきたりしたので、久々にそういう音楽を聴き返したりしながら、「こんな感じかな?」とかイメージ半分でやりましたね。楽しかったです、本当に。

     

    ――なぜそういうキーワードが出てきたのでしょうか?

     

    後藤:元々、90年代のサウンド、特にギターの音がすごく好きで。あの頃は実験精神もあったし、面白い時代だったと思うんですよね。自分たちの青春時代でもあるし。だから、ああいう手触りのギターサウンドで、かつ今日的なビートがあったら新しいオルタナティブロックが作れるかなって。今、世界中でラップミュージックが流行ってますけど、重低音がすごく太く鳴っているんですよ。ロックは生楽器なんでなかなかそういう音を出すのは難しいんですけど、上手くそこに挑戦したら面白いギターサウンドが作れるんじゃないかなっていう最初の見立てがあって。それでPAVEMENT、Dinosaur Jr、BECK、あとはもちろんWEEZERなんかを聴いて、90年代のアメリカの音楽の面白いところを上手く使えたらいいなと思ってやってました。

     

    ――新しいアジカンという印象もありつつ、懐かしさで胸がキュンキュンくるところもあるのはやはりそういう理由だったんですね。今作のもうひとつの特徴としては、ミュージシャンとの共作曲が非常に多いですね。

     

    後藤:俺たちも20年やってきてある程度の型も出来てきちゃってるから、前から「海外のプロデューサーとか、新しい人とやるのも面白いね」っていう話をしてて。それで「聞くのはタダだから聞いてみよう」と思って色んな人に話をしてみたら、意外とみんな乗ってくれて。

     

    ――なるほど。

     

    後藤:今はプレイリストの時代だから、バラエティに富んでいて全方位に広がった作品になってもいいんじゃないかなと最初は思ったんですけど、リヴァース・クオモ(WEEZER)が書いた曲の作業をしてると、「やっぱり、こういう音楽がやりたいよね」みたいな気分になってきて、パワーポップやオルタナティブロック好きの火がついちゃって。だから、作業を進めているうちにやりたいことが変わっていった部分はありますね。

     

    ――そういうことだったんですね。

     

    後藤:リヴァース・クオモとのコラボはわりと最初の段階から決まっていたんですけど、「軽い気持ちで頼んじゃったけど、すごく重たいことを始めちゃったのかも、俺ら」って思ったところはあります(笑)。リヴァースの曲に比べてアジカンの曲が著しくショボいっていうのはナシだし、人の書いた曲のほうがいいってなると僕のソングライティング生命が終わってしまうので(笑)、これはまずいと思ってかなり気合いを入れて書き上げました。

     

    ――でも、リヴァースだけではないですよね。ブッチ・ウォーカーやFEEDERのグラント・ニコラスもいるという。

     

    後藤:でも、ブッチ・ウォーカーに関してはリバースが後から思い出したんですよ。「そう言えば、この曲はブッチ・ウォーカーと一緒に作ったからクレジット書いといて」って言い出して、「あぶないよ! 後で揉めたらどうするんだよ!(笑)」っていう。

     

    ――確かに危ないですね(笑)。その一方で、古くからの仲間であるストレイテナーのホリエさんや、アジカンのライブでサポートミュージシャンをしているthe chef cooks meのシモリョーさん、その他にも複数の若手ミュージシャンが参加しています。ゲストのバランスがとてもいいなと思いました。

     

    後藤:まあ、俺たちの界隈で集めたって感じですけど、すごくいいミュージシャンとやれて楽しかったですね。

     

    ――たくさんのミュージシャンが参加しながらもアジカンとしての軸はブレていなくて、全て4人で作ったと言われても全く疑問を持たないぐらい、まとまりのある作品になったと思います。

     

    後藤:そうですね。この3年半の間に自分たち自身で分析した“節”みたいなものが出てきたと言うか、「アジカンってこういう音だよね」っていうのがより濃く現れてる感じがして、それは面白い発見でしたね。狙ってそうなったわけじゃないんですけど、4人で集まって楽しく朗らかにアレンジしていくと、どうしようもなくアジカンになるっていう。これはもう逃れようがない。ある意味、病ですよね。アジカンという病。もう、こうなっちゃうんだもん。

     

    ――あはは! でも、コード進行がすごくシンプルだったり、個々の音が削ぎ落とされていたり、今までのアジカンにはあまり感じられなかった要素が結構あると思います。

     

    伊地知:リズムのロウを上げるのと単音のよさを聴かせるために、キックの数は減らしましたね。単音のよさを追求していくと自然と音数が減っていくんですよ。海外の音楽は結構そうですよね。日本の若いミュージシャンは手数が多いのが好きですけど。

    後藤:ギターも我慢できなくて弾いちゃうしね。

    喜多:心配でね。

     

    ――音の隙間をつい埋めたくなっちゃう。

     

    喜多:若いときはそうなるよね。

    後藤:バイトのシフトが入ってないと不安になる、みたいな。

     

    ――あはは!

     

    喜多:「休んでもいいんやで」って言ってるのに。

    後藤: 「いや! 俺、できます!」って弾いちゃうんだけど、結果として他の音を消しちゃったりしてね。

    喜多:だから、前よりも抜けるところは抜くようになりましたね。

     

    ――ベースに関してはどうですか?

     

    山田:他のパートと同じように、ベースの場合もフレーズが増えてくると高音を弾く機会が増えてくるんですよ。だけど、今回みたいに低音を追求していくとそれが要らなくなって、そうなると自然とフレーズはシンプルになってくる。なので、今回に関してはアレンジよりもサウンドを重視したところはあります。

     

    ――先ほど後藤さんが名前を挙げていましたが、PAVEMENT的な要素は「サーカス」で強く感じました。他にも、今作は90年代ロックリスナーをニヤリとさせる遊び心が散りばめられているのがいいですね。

     

    後藤:元々、「サーカス」はだるくて地味なミックスだったんですけど、エンジニアのグレッグ・カルビが「この曲は地味すぎる。ハイが足りないからもっと派手にする」って。

    喜多:アルバムのなかで一番地味な曲だったんですよね。

     

    ――今作を聴いた流れで「ホームタウン」のミュージックビデオを観ると、「これはRENTALSのオマージュなのか?」と勘繰ってしまいます。

     

    後藤:それは監督がやったことなんで僕らはよくわからないですけど、RENTALSのマット(・シャープ)とはよく連絡を取ってますね。この3年半の間にマットの家にみんなでバーベキューしに行ったりもしたし。

     

    ――へぇ~!

     

    後藤:「バーベキューやるぞ」って言うから遊びに行ったら具材が何もなくて、自分のバーベキューセットに炭だけ入れて、「好きにしていいぞ」って。「一品持ち寄り制かよ!」みたいな。(笑)

     

    ――最初に言えっていう(笑)。

     

    後藤:結局、腹ペコのまま帰ったもん。食うものは何もないのに、ビールだけ山ほどあって、空きっ腹にビール飲んでどうすんだよっていう。まあ、そんな感じで面白い人ですよ。

    ――ここまで話を聞いていて感じたんですが、この3年半って4人にとってすごくいい時間だったんですね。音楽面だけではなくて、メンタル面においても。

     

    後藤:いろんな体験をしたので。南米、ヨーロッパ、アメリカまでツアーしに行ったりもしたし、僕らは全然休んでるつもりはなかったので。

     

    ――確かに3年半ぶりのアルバムっていう印象が全くないですよね。しかも、初回盤には5曲入り作品「Can’t Sleep EP」まで付いています。なぜこういった試みを?

     

    後藤:2枚別々に買ってもらって二重集金みたいになるのも嫌だし、この時代にアルバムを買ってくれるのは自分たちのことを本当に好きでいてくれる人たちだと思うから、そういう人たちにとってアドバンテージがあるといいなと思って。Spotifyで聴く人もいるだろうから「別々に出す必要あるのかな」って思うところもあったんですけど、一つのアルバムを1時間も聴くっていうのも時代とちょっと合わない感じもして。だから、作品としては10曲と5曲に分けて、それぞれに何らかの意味を持たせたほうが聴きやすいんじゃないかなっていうことでこういう形になりました。

     

    ――山田さんは、「Can’t Sleep EP」収録の「イエロー」で作曲と初のメインボーカルを担当しています。

     

    山田:メインボーカルと言っていいのかわからないような処理をされてますけど(笑)。この曲はゴッチ以外の3人で作っていた曲で、アルバムのテイストとはちょっと違うかなと思いつつ、最終的には収録されたのでよかったです。それだけでも十分だったんですけど、まさか自分で歌うことになると思いませんでした(笑)。

     

    後編へつづく

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    ASIAN KUNG-FU GENERATIONの3年半ぶり9枚目となるオリジナルフルアルバム「ホームタウン」が素晴らしい。彼らが影響を受けてきた90年代のパワーポップやオルタナティブロックの要素を散りばめる一方、最近のトレンドもしっかり意識。そして、WEEZERのリヴァース・クオモをはじめ多くの作家陣を迎えながらも、どこをどう切ってもアジカンらしさしかない傑作に仕上がった。その理由を解き明かす鍵は制作環境の変化にあった――。今回は、「すごく楽しかった」と語る「ホームタウン」制作の裏側に迫りつつ、様々な国を飛び回る4人に“アジカンと世界”について語ってもらった。

    文/阿刀 “DA” 大志

     

    前編はこちら:【MMNインタビュー:前編】「4人で楽しく朗らかにアレンジしていくとどうしようもなくアジカンになる。これはもう逃れようのない、アジカンという病」

     

    ――今作は、南米ツアーの模様を収録したDVDが初回盤に付きます。アジカンは南米をよく回っているイメージがありますね。

     

    喜多:それでも、2015年と去年の2回ですね。

     

    ――南米でツアーをするようになったきっかけは?

     

    後藤:最初はチリのジャパン・エキスポみたいなイベントに呼ばれて、「じゃあ、その流れでツアーをしよう」ってことになって、アルゼンチン、ブラジル、メキシコに行ったんですけど、「南米にこんなにファンがいるんだ!」ってびっくりしたし、楽しかったし、本当に素晴らしい体験でしたね。もっと他の国にも行ってみたいです。

     

    ――アジアツアーはどうですか?

    後藤:行きたいですよ、もちろん。最近、アジアのポップミュージックがすごく盛り上がっているイメージがあって、特に僕らより若い世代がボーダーレスに交流を持って活動してますよね。例えば、最近だと宇多田ヒカルの作品にアジアのラッパーが参加していたり。僕も12月にタイのPhum Viphuritっていうソングライターと一緒にライブをやるんですけど、アジアはバンドが気軽に行ったり来たりできる地域だし、今後もっと面白いことになっていくと思うから、そういうところに俺らもオジサンなりに参加できたらいいなと思いますね。

     

    ――南米のファンはどうでしたか? 僕もメキシコシティで他のアーティストのライブを観たことがあるんですけど、お客さんの熱狂っぷりが強烈な印象として残っています。

     

    後藤:本当にすごいですよ、素晴らしい。サッカーのお客さんみたいにチャントを歌ったり、あとはリフも全部歌ってくれたよね。

    喜多:しかも、ライブ前から盛り上がってますからね。

     

    ――「今からそのテンションで大丈夫か?」ってぐらいの勢いで。

     

    後藤:そうそう。開演前にお客さんが俺らの持ち歌を2時間ぐらい歌ったあとに、俺らがまた2時間ライブをやるっていう(笑)。ああいう感情の表し方って日本人はなかなかしないから真似したいですね。世界中を旅して思ったんですけど、日本人が一番おとなしくてそれがショックでしたから。どこの国に行っても本当にみんな元気なんだけど、その後に日本のフェスに出ると「俺ら、ヘッドライナーなのに人気ないのかな?」って思うぐらいおとなしい。日本人はシャイすぎるから、そこは変わっていかないといけないですね。

     

    ――ウケる曲は国によって違うんですか?

     

    後藤:違いますね。ヨーロッパに行くと、マイナー調で重層的にアレンジしてある「サイレン」だったり、UKロック寄りの曲が盛り上がるんだけど、裏打ちの曲はあんまりウケるイメージがなくて。南米はそういう曲でも盛り上がるんだけど。

     

    ――海外での活動で印象に残っているエピソードはありますか?

     

    後藤:初めて韓国に行った時は緊張したし感動しましたね。アジアの歴史って複雑だから、最初はちょっと緊張してて。日本人のことを嫌いな韓国人なんてたくさんいると思ってた。でも、ステージに出ていったら全然そんなことなくて、むしろめちゃくちゃ盛り上がってくれたんですよ。ライブが終わってからも、バックステージに韓国のバンドがワ~っと来てくれてCDを交換したりできたし、そのときの交流に感動して「ああ、自分たちにできることっていっぱいあるな。こうやってみんなと繋がって仲良くなっていけばいいんだな」って。当時知り合ったバンドとは今でも友達だし、向こうに行ったらどんなに仕事が忙しくも遊んでくれるんですよ。あれは今でもすごく鮮烈な思い出として残ってますね。

     

    ――バンド結成当初から世界での活動は視野に入れていたんですか?

     

    後藤:そういう意識は意外と早い時期からありました。例えば、ASIAN KUNG-FU GENERATIONっていうバンド名をつけたのも、アジアのバンドだと思ってもらったほうが世界に出た時に目立つかなっていう気持ちがあったからだし。あと、デビューしたときに、「遥か彼方」っていう曲をアニメ「NARUTO -ナルト-」のオープニングテーマに使ってもらったんですけど、当時は「ロックバンドがアニメの曲をやるのはどうなの?」っていう空気がまだ強かった時代で。でも、「NARUTO -ナルト-」みたいな作品と一緒にやることによって、自分たちの曲も海を渡って世界中でシェアされるんじゃないかってメンバーとも話してたんですよね。だから、当時からアジアっぽい旋律をわざと入れてたし、それは今も意識してますね。実際、そういうメロディを世界中の人たちが面白がってくれるんですよ。

     

    ――今の話にもありましたけど、ロックバンドがアニメの曲をやることに対して批判的な空気が強かった時代に、素直にそういう考え方ができたのはすごいですね。 

     

    後藤:バンドを組んだときから海外でやってみたかったんで、それが実現してることはものすごく嬉しいです。でもまさか地球の裏側まで届くと思ってもなかったからびっくりしてますけど(笑)。ペルーでライブしたことも未だに信じられないし、チリも「これがあの細長いチリなんだ!」ってすごく感動しましたね。

     

    ――それにしても、そうやって20年以上活動してきた末に、今、青春時代から憧れていたミュージシャンと一緒に曲が作れているというのは夢がある話ですね。

     

    後藤:本当にそれは不思議ですね。この状態に慣れてきてる自分が怖いです。でも、欧米のミュージシャンも俺らと同じ人間なんですよね。だから、変に構えずにフラットな姿勢でこれからも世界のバンドと繋がっていけたら嬉しいです。

     

    ASIAN KUNG-FU GENERATION 「廃墟の記憶」 MV

     

    前編はこちら:【MMNインタビュー:前編】「4人で楽しく朗らかにアレンジしていくとどうしようもなくアジカンになる。これはもう逃れようのない、アジカンという病」

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    12月5日に発売されるASIAN KUNG-FU GENERATION(アジアンカンフージェネレーション)のアルバム「ホームタウン」のフル試聴が、アルバム発売に先駆けて48時間限定で特設サイトにて実施される。

    この試聴特設サイトでは“心おきなくとどまって音楽を聴ける場所”=ホームタウン、と位置付け、動きを感知するスマートファンのジャイロ機能を活かし、スマートフォンを固定することでアルバムの音源を聴くことができる。

     

    ASIAN KUNG-FU GENERATION アルバム「ホームタウン」試聴特設サイト:

    http://www.asiankung-fu.com/hometown_special

     

     

    あなたの心休まる“ホームタウン”で、アルバム「ホームタウン」の世界を堪能してみよう。

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    「解放区」Music Video

     

    「解放区」は本日5月15日にリリースされた両A面シングル「Dororo / 解放区」の収録曲で、現在開催中の全国ツアー“ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019 「ホームタウン」”のアンコールで毎回披露されており、既にバンドにとって大切な曲になっている。

     

    ミュージックビデオの監督は大喜多正穀が手掛け、ファン200人と共に作り上げた作品。撮影に参加してくれるエキストラは、オフィシャルサイトで募集されていた。メンバーの演奏シーンはなく、晴れやかな表情でファンと共に“自由”を歌っているミュージックビデオとなっている。

     

    なお、新曲「Dororo」のMusic Videoも公開されているので、併せてチェックしてみよう。

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    「Dororo」は5月15日にリリースされる両A面シングル「Dororo / 解放区」の収録曲で、現在放送中のTVアニメ「どろろ」のオープニングテーマ。

    ミュージックビデオの監督は松田広輝が手掛け、人の心の中に住み着く異形のクリーチャーが蠢き悶える不穏な作品となっている。


    なおCDリリースに先駆け、各音楽配信サイトでは「Dororo」を先行配信している。MVを観て気になった人はダウンロードしてフルサイズも聴いてみて。

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    TVアニメ「どろろ」 オープニング・テーマ ASIAN KUNG-FU GENERATION「Dororo」OPノンクレジット映像

     

    YouTubeではTVアニメ「どろろ」のノンクレジットオープニング映像が公開され、「Dororo」のアニメサイズ尺が聴けるので併せてチェックしてみて。

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    撮影は都内近郊にて、4月23日(火)の日中から19:00頃にかけて実施予定。18歳以上の男女、計200名程度を募集している。選ばれたエキストラは、当日ASIAN KUNG-FU GENERATIONのメンバーと一緒にビデオ撮影に参加することができる。

     

    「解放区」は現在開催中の全国ツアーのアンコールで必ず演奏され、バンドの中で既に大事な楽曲になっているだけに、ミュージックビデオも気合の入った作品になりそうだ。応募締め切りは4月19日(金)9:00まで。

    ビデオ撮影に参加してASIAN KUNG-FU GENERATIONの映像作品を一緒に作り上げたいというファンは、今すぐ応募しよう!

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    TVアニメ「どろろ」 オープニング・テーマ ASIAN KUNG-FU GENERATION「Dororo」OPノンクレジット映像

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    「Dororo」は5月15日リリースの両A面シングル「Dororo / 解放区」の収録曲。CDのリリースに先駆けて4月22日にmoraなど各種音楽配信サイトで先行配信される。

     

    ASIAN KUNG-FU GENERATION後藤正文 コメント

    時代設定の古い奇譚の裏には、現代社会や人間そのものへの風刺などが含まれていて、

    とても重層的で奥深い作品だと思います。

    原作である手塚漫画に恥じないよう、思いを込めて楽曲を制作しました。

  • ASIAN KUNG-FU GENERATION、TVアニメ「どろろ」OPテーマ書き下ろし&シングル発売決定

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    ASIAN KUNG-FU GENERATIONの新曲「Dororo」が、TOKYO MX、BS11他にて放送、Amazon Prime Videoにて配信しているTVアニメ「どろろ」のオープニング・テーマに決定した。

     

    「どろろ」は手塚治虫のマンガをアニメ化した作品。十二体の鬼神によって生まれつき身体のあちこちを奪われた少年・百鬼丸が、どろろという少年と共に、妖怪を退治して身体の部位を取り返していく姿が描かれる。「Dororo」はTVアニメ「どろろ」のために書き下ろされた楽曲で、本日3月25日に公開されたアニメのプロモーションビデオにて音源の一部が試聴できる。なお楽曲はアニメの4月放送回よりオンエアされる予定だ。

     

    TVアニメ「どろろ」第4弾アニメPV 

     

    またASIAN KUNG-FU GENERATIONは「Dororo」が収録される両A面シングル「Dororo / 解放区」を5月15日にリリースすることを発表。「Dororo」と共に収録される「解放区」は現在開催中の全国ツアーで既に披露されている。

     

    ジャケットアートワークも公開された。シングルのジャケットは中村佑介によるイラストが飾り、「どろろ」に出てくる架空の地名である「無情岬」や「手塚」が駅名になっていたり、制服の校章が百鬼丸の着物のマークになっていたりと「どろろ」をオマージュしたジャケットとなっている。

     

    シングルはBlu-ray付きの初回生産限定盤、CDのみの通常盤の2形態が用意される。初回生産限定盤に付属するBlu-rayには、昨年行われた350人限定招待のレアなフロアライブから、10曲計55分と大ボリュームでライブの模様を収録。副音声にはメンバーによる解説も収録されるので、ファンは要チェックだ。

     

    後藤正文 コメント

    時代設定の古い奇譚の裏には、現代社会や人間そのものへの風刺などが含まれていて、とても重層的で奥深い作品だと思います。原作である手塚漫画に恥じないよう、思いを込めて楽曲を制作しました。

  • ASIAN KUNG-FU GENERATION、「スリープ」ミュージックビデオ公開

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    ASIAN KUNG-FU GENERATIONの楽曲「スリープ」のミュージックビデオが、バンドの公式YouTubeチャンネルにて公開された。

     

    ASIAN KUNG-FU GENERATION 『スリープ』Music Video

     

    「スリープ」は去年発売されたアルバム「ホームタウン」の初回生産限定盤付属CD「Can’t Sleep EP」に収録されている楽曲で、後藤正文(Vo./Gt.)とFEEDERのGrant Nicholasとのコーライティング作品。また「スリープ」は今年公開される上白石萌音×山崎紘菜W主演の映画「スタートアップ・ガールズ」の主題歌に決定している。

    今回公開されたミュージックビデオは、彼らの全国ツアー『ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019 「ホームタウン」』のスタートを記念したもの。今作は新進気鋭のディレクター大島潤が手掛けており、国際的に活躍するダンサー、振付家の三東瑠璃が歌詞からインスピレーションを受けたというコンテポラリー・ダンスを披露している。後藤正文(Vo./Gt.)は、今年2月に三東瑠璃を中心としたユニットCo. Ruri Mitoの舞台『MeMe』の音楽制作を担当しており、それをきっかけに今回三東瑠璃とのコラボレーションが実現された。

     

    現在、全国ツアー真っ最中のASIAN KUNG-FU GENERATION。チケットは一部一般発売されているので、気になる人はチェックしてみよう。

  • ASIAN KUNG-FU GENERATION、南米での活動を追いかけたアルバム初回DVDトレーラー映像公開

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    ASIAN KUNG-FU GENERATION(アジアンカンフージェネレーション)が約3年半ぶりとなるオリジナルアルバム「ホームタウン」をリリースした。それに合わせ、アルバムの初回生産限定盤に付属するDVD「ASIAN KUNG-FU GENERATION America Tour Documentary Pt.2 (Latin America)」のトレーラー映像がYouTubeのオフィシャルチャンネルで公開された。昨年行われたアメリカツアーより南米編のライブと南米のアジカンファンの私生活を追いかけたライブドキュメンタリーで構成されている。

     

    関連記事:【MMNインタビュー:前編】「4人で楽しく朗らかにアレンジしていくとどうしようもなくアジカンになる。これはもう逃れようのない、アジカンという病」

     

    「ホームタウン」初回生産限定盤 特典DVDトレーラー映像

     

    またアジカンLOCKS! Bootlegの第一回がアルバム特設サイトにて公開された。

    「アジカンLOCKS!」は、ラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』にて2005年の開校当初から“ロックの講師”としてASIAN KUNG-FU GENERATIONが担当し、2014年に一旦“休校”となったレギュラーコーナー。今回WEBラジオというかたちで「アジカンLOCKS! Bootleg」として復活を果たす。

     

    ラジオ内では4人の軽妙なトークはもちろん、第一回目の放送にはTOKYO FM / JFN 38 Stations『SCHOOL OF LOCK!』番組本編より、とーやま校長、あしざわ教頭も一緒にトークで参加している。「アジカンLOCKS! Bootleg」は全6回で、アルバム「ホームタウン」の発売日12月5日から毎週水曜に、アルバム特設サイトで公開される。4人の軽妙なトークが聴けるレアな番組、是非チェックしてほしい。

  • ASIAN KUNG-FU GENERATION、全国ツアー ”Tour 2019「ホームタウン」”開催決定

    04.December.2018 | MUSIC

    2018 年12月5日に3年6ヶ月ぶりとなる待望のニューアルバム「ホームタウン」が発売となるASIAN KUNG-FU GENERATION。今回、そのアルバムを携えた全国ツアーの開催が発表となった。

     

    関連記事:【MMNインタビュー:前編】「4人で楽しく朗らかにアレンジしていくとどうしようもなくアジカンになる。これはもう逃れようのない、アジカンという病」

    2019年3月〜7月にかけて、前半はライブハウス、後半は会場をホールに移し、日本を約2周する大規模ツアーとなる。ライブハウスツアーには各1組のフロントアクトも出演予定 (後日発表)。

     

    12月4日(火)12:00より、オフィシャルHPにて1次チケット先行受付がスタートしているほか、12月5日発売のアルバムにはCD購入者限定特別チケット抽選予約特典もついてくる。今後のチケット先行等最新情報は、ASIAN KUNG-FU GENERATIONオフィシャルサイトにて随時発表されるのでお見逃しなく。

     

    同ツアーながらライブハウス、ホールとそれぞれの魅力が飛び出しそうな今回の全国ツアー。アルバムと共にぜひ楽しんでほしい。

  • ASIAN KUNG-FU GENERATION、ニューアルバム「ホームタウン」の48時間限定フル試聴実施

    02.December.2018 | MUSIC

    12月5日に発売されるASIAN KUNG-FU GENERATION(アジアンカンフージェネレーション)のアルバム「ホームタウン」のフル試聴が、アルバム発売に先駆けて48時間限定で特設サイトにて実施される。

    この試聴特設サイトでは“心おきなくとどまって音楽を聴ける場所”=ホームタウン、と位置付け、動きを感知するスマートファンのジャイロ機能を活かし、スマートフォンを固定することでアルバムの音源を聴くことができる。

     

    ASIAN KUNG-FU GENERATION アルバム「ホームタウン」試聴特設サイト:

    http://www.asiankung-fu.com/hometown_special

     

     

    あなたの心休まる“ホームタウン”で、アルバム「ホームタウン」の世界を堪能してみよう。

  • 【MMNインタビュー:後編】「バンドを組んだときから海外でやってみたいと思ってたけど、まさか地球の裏側まで届くとは思ってもなかった」

    30.November.2018 | FEATURES / MUSIC

    ASIAN KUNG-FU GENERATIONの3年半ぶり9枚目となるオリジナルフルアルバム「ホームタウン」が素晴らしい。彼らが影響を受けてきた90年代のパワーポップやオルタナティブロックの要素を散りばめる一方、最近のトレンドもしっかり意識。そして、WEEZERのリヴァース・クオモをはじめ多くの作家陣を迎えながらも、どこをどう切ってもアジカンらしさしかない傑作に仕上がった。その理由を解き明かす鍵は制作環境の変化にあった――。今回は、「すごく楽しかった」と語る「ホームタウン」制作の裏側に迫りつつ、様々な国を飛び回る4人に“アジカンと世界”について語ってもらった。

    文/阿刀 “DA” 大志

     

    前編はこちら:【MMNインタビュー:前編】「4人で楽しく朗らかにアレンジしていくとどうしようもなくアジカンになる。これはもう逃れようのない、アジカンという病」

     

    ――今作は、南米ツアーの模様を収録したDVDが初回盤に付きます。アジカンは南米をよく回っているイメージがありますね。

     

    喜多:それでも、2015年と去年の2回ですね。

     

    ――南米でツアーをするようになったきっかけは?

     

    後藤:最初はチリのジャパン・エキスポみたいなイベントに呼ばれて、「じゃあ、その流れでツアーをしよう」ってことになって、アルゼンチン、ブラジル、メキシコに行ったんですけど、「南米にこんなにファンがいるんだ!」ってびっくりしたし、楽しかったし、本当に素晴らしい体験でしたね。もっと他の国にも行ってみたいです。

     

    ――アジアツアーはどうですか?

    後藤:行きたいですよ、もちろん。最近、アジアのポップミュージックがすごく盛り上がっているイメージがあって、特に僕らより若い世代がボーダーレスに交流を持って活動してますよね。例えば、最近だと宇多田ヒカルの作品にアジアのラッパーが参加していたり。僕も12月にタイのPhum Viphuritっていうソングライターと一緒にライブをやるんですけど、アジアはバンドが気軽に行ったり来たりできる地域だし、今後もっと面白いことになっていくと思うから、そういうところに俺らもオジサンなりに参加できたらいいなと思いますね。

     

    ――南米のファンはどうでしたか? 僕もメキシコシティで他のアーティストのライブを観たことがあるんですけど、お客さんの熱狂っぷりが強烈な印象として残っています。

     

    後藤:本当にすごいですよ、素晴らしい。サッカーのお客さんみたいにチャントを歌ったり、あとはリフも全部歌ってくれたよね。

    喜多:しかも、ライブ前から盛り上がってますからね。

     

    ――「今からそのテンションで大丈夫か?」ってぐらいの勢いで。

     

    後藤:そうそう。開演前にお客さんが俺らの持ち歌を2時間ぐらい歌ったあとに、俺らがまた2時間ライブをやるっていう(笑)。ああいう感情の表し方って日本人はなかなかしないから真似したいですね。世界中を旅して思ったんですけど、日本人が一番おとなしくてそれがショックでしたから。どこの国に行っても本当にみんな元気なんだけど、その後に日本のフェスに出ると「俺ら、ヘッドライナーなのに人気ないのかな?」って思うぐらいおとなしい。日本人はシャイすぎるから、そこは変わっていかないといけないですね。

     

    ――ウケる曲は国によって違うんですか?

     

    後藤:違いますね。ヨーロッパに行くと、マイナー調で重層的にアレンジしてある「サイレン」だったり、UKロック寄りの曲が盛り上がるんだけど、裏打ちの曲はあんまりウケるイメージがなくて。南米はそういう曲でも盛り上がるんだけど。

     

    ――海外での活動で印象に残っているエピソードはありますか?

     

    後藤:初めて韓国に行った時は緊張したし感動しましたね。アジアの歴史って複雑だから、最初はちょっと緊張してて。日本人のことを嫌いな韓国人なんてたくさんいると思ってた。でも、ステージに出ていったら全然そんなことなくて、むしろめちゃくちゃ盛り上がってくれたんですよ。ライブが終わってからも、バックステージに韓国のバンドがワ~っと来てくれてCDを交換したりできたし、そのときの交流に感動して「ああ、自分たちにできることっていっぱいあるな。こうやってみんなと繋がって仲良くなっていけばいいんだな」って。当時知り合ったバンドとは今でも友達だし、向こうに行ったらどんなに仕事が忙しくも遊んでくれるんですよ。あれは今でもすごく鮮烈な思い出として残ってますね。

     

    ――バンド結成当初から世界での活動は視野に入れていたんですか?

     

    後藤:そういう意識は意外と早い時期からありました。例えば、ASIAN KUNG-FU GENERATIONっていうバンド名をつけたのも、アジアのバンドだと思ってもらったほうが世界に出た時に目立つかなっていう気持ちがあったからだし。あと、デビューしたときに、「遥か彼方」っていう曲をアニメ「NARUTO -ナルト-」のオープニングテーマに使ってもらったんですけど、当時は「ロックバンドがアニメの曲をやるのはどうなの?」っていう空気がまだ強かった時代で。でも、「NARUTO -ナルト-」みたいな作品と一緒にやることによって、自分たちの曲も海を渡って世界中でシェアされるんじゃないかってメンバーとも話してたんですよね。だから、当時からアジアっぽい旋律をわざと入れてたし、それは今も意識してますね。実際、そういうメロディを世界中の人たちが面白がってくれるんですよ。

     

    ――今の話にもありましたけど、ロックバンドがアニメの曲をやることに対して批判的な空気が強かった時代に、素直にそういう考え方ができたのはすごいですね。 

     

    後藤:バンドを組んだときから海外でやってみたかったんで、それが実現してることはものすごく嬉しいです。でもまさか地球の裏側まで届くと思ってもなかったからびっくりしてますけど(笑)。ペルーでライブしたことも未だに信じられないし、チリも「これがあの細長いチリなんだ!」ってすごく感動しましたね。

     

    ――それにしても、そうやって20年以上活動してきた末に、今、青春時代から憧れていたミュージシャンと一緒に曲が作れているというのは夢がある話ですね。

     

    後藤:本当にそれは不思議ですね。この状態に慣れてきてる自分が怖いです。でも、欧米のミュージシャンも俺らと同じ人間なんですよね。だから、変に構えずにフラットな姿勢でこれからも世界のバンドと繋がっていけたら嬉しいです。

     

    ASIAN KUNG-FU GENERATION 「廃墟の記憶」 MV

     

    前編はこちら:【MMNインタビュー:前編】「4人で楽しく朗らかにアレンジしていくとどうしようもなくアジカンになる。これはもう逃れようのない、アジカンという病」

  • 【MMNインタビュー:前編】「4人で楽しく朗らかにアレンジしていくとどうしようもなくアジカンになる。これはもう逃れようのない、アジカンという病」

    29.November.2018 | FEATURES / MUSIC

    ASIAN KUNG-FU GENERATIONの3年半ぶり9枚目となるオリジナルフルアルバム「ホームタウン」が素晴らしい。彼らが影響を受けてきた90年代のパワーポップやオルタナティブロックの要素を散りばめる一方、最近のトレンドもしっかり意識。そして、WEEZERのリヴァース・クオモをはじめ多くの作家陣を迎えながらも、どこをどう切ってもアジカンらしさしかない傑作に仕上がった。その理由を解き明かす鍵は制作環境の変化にあった――。今回は、「すごく楽しかった」と語る「ホームタウン」制作の裏側に迫りつつ、様々な国を飛び回る4人に“アジカンと世界”について語ってもらった。

    取材・文 阿刀 “DA” 大志

     

    後編はこちら:【MMNインタビュー:後編】「バンドを組んだときから海外でやってみたいと思ってたけど、まさか地球の裏側まで届くとは思ってもなかった」

     

    ――3年半ぶりのフルアルバム「ホームタウン」がリリースされますが、今作を制作するにあたって、この3年半という時間はどういうものでしたか?

     

    後藤:3年半ぶりとは言え、色々やってたんですけどね。

    喜多: 結成20周年ライブがあったり。

    後藤:でも、バンドの機能を今一度確かめると言うか……例えば、トリビュート盤に参加してみて「アジカンってこういうサウンドになるよね」ってよくわかったり、自分たちは何が得意なのかを改めて確認するための時間だったのかなって感じはしますね。

     

    ――なるほど。今作はこれまでと毛色の異なるものになったと思うんですが、何か制作に影響を与えるような出来事があったんでしょうか。

     

    後藤:一番大きいのは、自分のスタジオをアップデートしたことによる変化ですね。3年ぐらい前に地下室を借りて、そこに機材を運び込んでだんだんアップデートしていったんです。そうすることによって、ここ1年ぐらいでASIAN KUNG-FU GENERATIONのレコーディングやミックスをするような環境が整って、いろんな実験を気兼ねなくやれるようになったり、音を詰めたりするための基地ができたのはすごく大きかったと思います。

     

    ――時間や予算の制約なく、好きなように遊べる時間が増えた。

     

    後藤:そうですね。特にギター録音に関してはかなりいい感じでやれるようになりましたね。みんなでわいわい色んなエフェクターを試したり、すぐにアンプの交換ができたり、マイクも僕が自分で立てたりして。だから、ボーカルとギターは特に影響が大きかったと思います。

     

    ――結成20周年を越えても、新しい環境に身を置くことで新しい発見ってまだまだあるものなんですね。

     

    後藤:どこのスタジオを使うかによってテンションが変わったりすることもあります。いいスタジオだと気持ちが上がってくるし、環境の変化って何をやるにしても一番大きいですね。

     

    ――今作における変化について、喜多さんはどう感じてますか?

     

    喜多:ゴッチ(後藤)がソロをやったり、(伊地知)潔がPHONO TONESっていうバンドをやったりするなかで、「アジカンって何ができるんだろう?」ということをここ数年4人で考えた結果、「自分たちにはこれしかできないし」っていう感じで半分開き直って活動してたんですけど、今作は力の抜けた感じで楽しくできたし、自分たちが元々好きだったポップな仕上がりにできたかなと思います。

     

    ――全体的に90年代のオルタナティブロックを思い起こさせる作品になったと思いますが、その辺りはいかがでしょうか。

     

    喜多:曲作りやアレンジの段階でゴッチからそういうキーワードが出てきたりしたので、久々にそういう音楽を聴き返したりしながら、「こんな感じかな?」とかイメージ半分でやりましたね。楽しかったです、本当に。

     

    ――なぜそういうキーワードが出てきたのでしょうか?

     

    後藤:元々、90年代のサウンド、特にギターの音がすごく好きで。あの頃は実験精神もあったし、面白い時代だったと思うんですよね。自分たちの青春時代でもあるし。だから、ああいう手触りのギターサウンドで、かつ今日的なビートがあったら新しいオルタナティブロックが作れるかなって。今、世界中でラップミュージックが流行ってますけど、重低音がすごく太く鳴っているんですよ。ロックは生楽器なんでなかなかそういう音を出すのは難しいんですけど、上手くそこに挑戦したら面白いギターサウンドが作れるんじゃないかなっていう最初の見立てがあって。それでPAVEMENT、Dinosaur Jr、BECK、あとはもちろんWEEZERなんかを聴いて、90年代のアメリカの音楽の面白いところを上手く使えたらいいなと思ってやってました。

     

    ――新しいアジカンという印象もありつつ、懐かしさで胸がキュンキュンくるところもあるのはやはりそういう理由だったんですね。今作のもうひとつの特徴としては、ミュージシャンとの共作曲が非常に多いですね。

     

    後藤:俺たちも20年やってきてある程度の型も出来てきちゃってるから、前から「海外のプロデューサーとか、新しい人とやるのも面白いね」っていう話をしてて。それで「聞くのはタダだから聞いてみよう」と思って色んな人に話をしてみたら、意外とみんな乗ってくれて。

     

    ――なるほど。

     

    後藤:今はプレイリストの時代だから、バラエティに富んでいて全方位に広がった作品になってもいいんじゃないかなと最初は思ったんですけど、リヴァース・クオモ(WEEZER)が書いた曲の作業をしてると、「やっぱり、こういう音楽がやりたいよね」みたいな気分になってきて、パワーポップやオルタナティブロック好きの火がついちゃって。だから、作業を進めているうちにやりたいことが変わっていった部分はありますね。

     

    ――そういうことだったんですね。

     

    後藤:リヴァース・クオモとのコラボはわりと最初の段階から決まっていたんですけど、「軽い気持ちで頼んじゃったけど、すごく重たいことを始めちゃったのかも、俺ら」って思ったところはあります(笑)。リヴァースの曲に比べてアジカンの曲が著しくショボいっていうのはナシだし、人の書いた曲のほうがいいってなると僕のソングライティング生命が終わってしまうので(笑)、これはまずいと思ってかなり気合いを入れて書き上げました。

     

    ――でも、リヴァースだけではないですよね。ブッチ・ウォーカーやFEEDERのグラント・ニコラスもいるという。

     

    後藤:でも、ブッチ・ウォーカーに関してはリバースが後から思い出したんですよ。「そう言えば、この曲はブッチ・ウォーカーと一緒に作ったからクレジット書いといて」って言い出して、「あぶないよ! 後で揉めたらどうするんだよ!(笑)」っていう。

     

    ――確かに危ないですね(笑)。その一方で、古くからの仲間であるストレイテナーのホリエさんや、アジカンのライブでサポートミュージシャンをしているthe chef cooks meのシモリョーさん、その他にも複数の若手ミュージシャンが参加しています。ゲストのバランスがとてもいいなと思いました。

     

    後藤:まあ、俺たちの界隈で集めたって感じですけど、すごくいいミュージシャンとやれて楽しかったですね。

     

    ――たくさんのミュージシャンが参加しながらもアジカンとしての軸はブレていなくて、全て4人で作ったと言われても全く疑問を持たないぐらい、まとまりのある作品になったと思います。

     

    後藤:そうですね。この3年半の間に自分たち自身で分析した“節”みたいなものが出てきたと言うか、「アジカンってこういう音だよね」っていうのがより濃く現れてる感じがして、それは面白い発見でしたね。狙ってそうなったわけじゃないんですけど、4人で集まって楽しく朗らかにアレンジしていくと、どうしようもなくアジカンになるっていう。これはもう逃れようがない。ある意味、病ですよね。アジカンという病。もう、こうなっちゃうんだもん。

     

    ――あはは! でも、コード進行がすごくシンプルだったり、個々の音が削ぎ落とされていたり、今までのアジカンにはあまり感じられなかった要素が結構あると思います。

     

    伊地知:リズムのロウを上げるのと単音のよさを聴かせるために、キックの数は減らしましたね。単音のよさを追求していくと自然と音数が減っていくんですよ。海外の音楽は結構そうですよね。日本の若いミュージシャンは手数が多いのが好きですけど。

    後藤:ギターも我慢できなくて弾いちゃうしね。

    喜多:心配でね。

     

    ――音の隙間をつい埋めたくなっちゃう。

     

    喜多:若いときはそうなるよね。

    後藤:バイトのシフトが入ってないと不安になる、みたいな。

     

    ――あはは!

     

    喜多:「休んでもいいんやで」って言ってるのに。

    後藤: 「いや! 俺、できます!」って弾いちゃうんだけど、結果として他の音を消しちゃったりしてね。

    喜多:だから、前よりも抜けるところは抜くようになりましたね。

     

    ――ベースに関してはどうですか?

     

    山田:他のパートと同じように、ベースの場合もフレーズが増えてくると高音を弾く機会が増えてくるんですよ。だけど、今回みたいに低音を追求していくとそれが要らなくなって、そうなると自然とフレーズはシンプルになってくる。なので、今回に関してはアレンジよりもサウンドを重視したところはあります。

     

    ――先ほど後藤さんが名前を挙げていましたが、PAVEMENT的な要素は「サーカス」で強く感じました。他にも、今作は90年代ロックリスナーをニヤリとさせる遊び心が散りばめられているのがいいですね。

     

    後藤:元々、「サーカス」はだるくて地味なミックスだったんですけど、エンジニアのグレッグ・カルビが「この曲は地味すぎる。ハイが足りないからもっと派手にする」って。

    喜多:アルバムのなかで一番地味な曲だったんですよね。

     

    ――今作を聴いた流れで「ホームタウン」のミュージックビデオを観ると、「これはRENTALSのオマージュなのか?」と勘繰ってしまいます。

     

    後藤:それは監督がやったことなんで僕らはよくわからないですけど、RENTALSのマット(・シャープ)とはよく連絡を取ってますね。この3年半の間にマットの家にみんなでバーベキューしに行ったりもしたし。

     

    ――へぇ~!

     

    後藤:「バーベキューやるぞ」って言うから遊びに行ったら具材が何もなくて、自分のバーベキューセットに炭だけ入れて、「好きにしていいぞ」って。「一品持ち寄り制かよ!」みたいな。(笑)

     

    ――最初に言えっていう(笑)。

     

    後藤:結局、腹ペコのまま帰ったもん。食うものは何もないのに、ビールだけ山ほどあって、空きっ腹にビール飲んでどうすんだよっていう。まあ、そんな感じで面白い人ですよ。

    ――ここまで話を聞いていて感じたんですが、この3年半って4人にとってすごくいい時間だったんですね。音楽面だけではなくて、メンタル面においても。

     

    後藤:いろんな体験をしたので。南米、ヨーロッパ、アメリカまでツアーしに行ったりもしたし、僕らは全然休んでるつもりはなかったので。

     

    ――確かに3年半ぶりのアルバムっていう印象が全くないですよね。しかも、初回盤には5曲入り作品「Can’t Sleep EP」まで付いています。なぜこういった試みを?

     

    後藤:2枚別々に買ってもらって二重集金みたいになるのも嫌だし、この時代にアルバムを買ってくれるのは自分たちのことを本当に好きでいてくれる人たちだと思うから、そういう人たちにとってアドバンテージがあるといいなと思って。Spotifyで聴く人もいるだろうから「別々に出す必要あるのかな」って思うところもあったんですけど、一つのアルバムを1時間も聴くっていうのも時代とちょっと合わない感じもして。だから、作品としては10曲と5曲に分けて、それぞれに何らかの意味を持たせたほうが聴きやすいんじゃないかなっていうことでこういう形になりました。

     

    ――山田さんは、「Can’t Sleep EP」収録の「イエロー」で作曲と初のメインボーカルを担当しています。

     

    山田:メインボーカルと言っていいのかわからないような処理をされてますけど(笑)。この曲はゴッチ以外の3人で作っていた曲で、アルバムのテイストとはちょっと違うかなと思いつつ、最終的には収録されたのでよかったです。それだけでも十分だったんですけど、まさか自分で歌うことになると思いませんでした(笑)。

     

    後編へつづく

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