ゲストハウスLAMP壱岐が「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2018」で特別賞

29.January.2019 | SPOT

日本国内の2018年を代表する魅力的なリノベーション事例を選ぶコンテスト「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2018」の発表及び授賞式が12月13日(木)に東京で行われた。長崎県壱岐市勝本町勝本浦の【ゲストハウスLAMP壱岐】が特別賞である「デスティネーションデザイン賞」を受賞した。

「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2018」では、消費者にとって関心の高い施工費別に「500万円未満部門」「1000万円未満部門」「1000万円以上部門」「無差別級部門」の4部門を設けている。部門ごとに全国からエントリーされた計246作品を、リノベーションの楽しさ・魅力・可能性という点にフォーカスしてSNSを活用した一般ユーザーの声を取り入れ一次審査を実施。64作品をノミネート選出した。

その後、最終審査において、住宅系を中心としたメディアの編集者10名で構成された選考委員によって、総合グランプリ、部門別最優秀作品賞4点、特別賞13点を決定。ゲストハウスLAMP壱岐は特別賞である「デスティネーションデザイン賞」を受賞した。

本件の設計者の一人であるタムタムデザイン:田村晟一朗氏はこの建物について次のように語った。

「国境離島・壱岐島。車で1周2時間ほどの小さな島にある勝本町の漁港は多分に漏れず人口減少の煽りを受ける。漁港に沿った商店街は活気こそ無いものの、子供たちが戯れる様子はごく少数ゆえ見守りたい状景である。

その商店街にある築90年木造3階建てで20年前に閉館した旅館は廃墟となる寸前だった。隣にある酒蔵は雑倉庫として埃や黴まみれで佇んでいた。小さな島にあるこの2つの建物は島民の全員が知っているほどの存在感であり90歳から30歳までの島民の記憶にはそれぞれのドラマが生きていた。幼少期に上がった急な階段の記憶や、父親が宴会で集まった記憶など。聞けば掘り起こされる記憶群。

行政も含め島民全体の記憶と意思からこの「旅館と酒蔵」の再生が渇望されていた。そして数々の関係法令のハードルを越え、新たな旅館として再生に至る。酒蔵は島の豊富な素材を提供する飲食店にする事で宿泊客の朝食場と、夜は商店街に明かりを灯す事で島民が集まり、それぞれの記憶が回想される「記憶再生の仕掛け」となる。観光客も少なかった島には欧米人も訪れるようになりインバウンドも順調に進みだした。“LAMP壱岐”と名付けられた旅館は隣接する公共階段が「LAMP坂」と呼ばれるようになり、何より大きい出来事は東京からの移住者がこの旅館と酒蔵を運営。街の子供たちと戯れる状景を日常に創りだした事だ。この事例は全国の離島再生の糸口として活きれば幸いである。」

また、選考委員の一人、八久保 誠子氏(株式会社LIFULL 、LIFULL HOME’S PRESS 編集長)は、「壱岐に残る築90年木造3階建ての旅館の再生は、絶妙なリノベーションで同じ旅館として再生・機能させている。同時に建物とまちの90年の記憶を残す。まるで、同じ建物でありながら曇りが消え、まわりの風景も含めて、鮮やかによみがえったような印象を残した。」と講評した。

長崎に旅行の際は、是非【ゲストハウスLAMP壱岐】を利用してみて。

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