毎年、世界遺産の地を舞台に開催している世界遺産「高野・熊野夢舞台」。
今年は、2022年10月22日(土)13時30分より、来年「弘法大師空海御誕生1250年」となる高野山のダイヤモンドイヤーのキックオフイベントとして、橋本市出身の尺八奏者である辻本好美さんが高野山壇上伽藍 金堂北側にてコンサートを開催する。
そして今回、ダイヤモンドイヤーを飾るコンサートにて尺八を演奏する辻本好美さんにインタビューを行った。
−尺八を始めたきっかけを教えて下さい。
私の父親は尺八の事が大好で、そのおかげで尺八がある、尺八の音が聞こえる日常が当たり前で、それがきっかけです。
−尺八の魅力はどういったところですか?
尺八は音色が魅力だと思っています。
「一音成仏」という言葉があるほど、一音に全てを込める精神性を持っています。
また、他の楽器よりも音色の個人差が分かりやすかったり、音色にその人の性格が表れていたりするのも面白いです。
−これまで色々な国で尺八の演奏をされてきたと伺いました。海外と日本で、尺八の演奏に対する観客の反応の違いはありますか?
尺八の古典の独奏曲を演奏した時の印象的なエピソードがあるのですが、古典曲は所謂〝侘び寂び〟を感じるようなもので、盛り上がるような派手な曲調のものではありません。
その曲を日本で演奏すると、曲が終わったら拍手、というよくある流れになりますが、とある南米で演奏をした時、曲が終わった途端「ブラボー!」の歓声と共にスタンディングオベーションが起きたことがあります。それが日本では考えられない反応だったので、その時のことを今でも強烈に覚えています。
−今までコンサートを行った中で印象的な国、また、今後行ってみたい国はありますか?
今まで行ったどの国も良い思い出ばかりなのですが、1番印象的な国は、「音楽って素晴らしい!」と強烈に思う経験が出来たキューバです。
行ってみたい国はブルガリアにモロッコにアルメニアにウガンダに、、、行ったことがない国には全部行ってみたいので決められないですね(笑)
−高野山の近く、橋本市の出身だと伺いました。世界遺産である、高野山でコンサートをすると聞いた時はどんなお気持ちでしたか?
純粋に嬉しかったです。
個人的に昔から高野山が好きで、小さい頃からよく訪れていました。その場所で演奏が出来るというのは喜びです。
−高野山にまつわる思い出があれば教えて下さい。
高野山には年に少なくとも3〜4回は行っており、思い出とはまた違う回答になってしまうかもしれませんが、高野山に行って、精進料理を食べて、高野山を見て回って、麩饅頭や胡麻豆腐をお土産に買って帰る、という毎回の時間をとても気に入っております。
−オススメしたい地元の食べ物や、観光スポットはありますか?
和歌山はフルーツがとても美味しいですが、私の地元の方は柿の産地です。とっても美味しくて皆に食べてもらいたいです。
世界遺産の高野山、熊野古道は本当に素晴らしくて世界に誇りますが、それ以外だとアドベンチャーワールドを推したいです!自由に動きまわる可愛らしいパンダ達にイルカのショーにとっても充実していて、全国から来てもらいたい施設です!
−最後にMOSHI MOSHI NIPPONの読者へメッセージをお願いします。
日本には素晴らしい場所、文化がたくさん残っており、日本の伝統楽器〝尺八〟もその一つです。
私はその尺八を少しでも身近な存在に感じてもらいたいたく活動していますので、是非皆さんも尺八を聞く機会があれば足を運んでみてくださいね。
尺八の魅力を世界に発信する辻本好美さんの更なる活躍から目が離せない。
Information
世界遺産「高野・熊野夢舞台」コンサート
日時:令和4年10月22日(土)13時30分開演
会場:高野山壇上伽藍 金堂北側